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ウイルス性肝炎

21歳 女性 専門学校生


 およそ1年前、A子さんは避妊のためにピルを希望し当院を受診なさいました。当院ではピルを内服している場合には6ヶ月に1回血液検査をしていますが、今回行った採血検査でA子さんの肝機能の数字が上昇していました。お酒もほとんど飲まないことから肝炎ウイルスを疑い、B型肝炎とC型肝炎について検査を行いました。するとC型肝炎ウイルスが陽性でした。ウイルス性肝炎の感染原因はいくつかありますが、A子さんの場合は性交による感染でした。

治療が必要なため、連携病院の消化器科にご紹介しました。


 診断は「C型慢性肝炎」であり、治療を開始したとのお返事を主治医よりいただきました。


ポイント:C型肝炎ウイルスは性交の他、入れ墨、不衛生な民間療法などにより感染します。


# by chikakinu | 2021-10-01 05:00  

HPVワクチンにつきまして

当院ではHPVワクチン(子宮頸がん予防ワクチン)の接種を行なっております。

4価ワクチン(4種類のHPVを予防できます)を使用しています。

HPVワクチンは電話で予約の上来院してください。

未成年の方は必ず保護者同伴でいらしてください。


# by chikakinu | 2021-09-01 05:00  

手足の湿疹

32歳 女性 パート従業員 

 A子さんが自治体の子宮がん検診のため当院を受診なさった時、A子さんの足に気になる発疹を認めました。梅毒検査をすすめましたが自分はそんな病気になっているはずは無いと怒り検査に同意していただくことはできずそのままお帰りになってしまいました。しかしその2週間後、手のひらにも細かい湿疹が出てきたと受診してきました。そこで再度梅毒検査をすすめると、「自分でもネットでいろいろ調べて心配になり今日受診しました。4ヶ月前に新しいパートナーができてから外陰部にしこりができたり実はいろいろ気になっていました。」と今回は検査に同意していただくことができました。

 血液検査の結果はやはり梅毒陽性でした。パートナーもすぐに検査を受けるようにお話しました。治療はペニシリン系の抗生物質の内服を開始し、その後梅毒抗体価は順調に低下してきています。


ポイント:梅毒は名称から過去に流行していた性病と思われがちですが、現在増加している性感染症です。またNIIDの報告によるとHIV感染症患者さんの50%が梅毒陽性であったとのことです。梅毒の後ろにはHIV感染が隠れていることを忘れてはいけません。また梅毒は届出伝染病であることもあまり知られていないようです。


# by chikakinu | 2021-09-01 05:00  

不正性器出血 case4

52歳 女性 介護職員

 A子さんは2年前に閉経になり、月経に煩わされることもなり快適な毎日を過ごしていました。ところが3ヶ月ほど前に出血があり驚きました。しかし4日ほどで止血したこと、また昨年会社の健康診断で受けた子宮頸がん検診も問題がなかったことからそのままにしていました。しかし半月ほど前に出血がまた始まり、今度は出たり止まったりを繰り返し一向に止まる様子がないため当院を受診しました。

 当院受診時も暗褐色の出血を認めました。超音波検査では子宮内膜の肥厚が見られました。そこで子宮内膜の細胞診(子宮体がん検診)を行いました。がん検診の結果は陽性(悪性の可能性もある)でした。後日結果を聞きにいらしたA子さんに上記を説明し、さらに組織検査が必要であることをお話しました。1週間後当院にて組織検査を行ったところ病理組織の結果は子宮体がんでした。A子さんと心配して付き添っていらしたご主人に子宮体がんの可能性が高いため手術による治療が必要であることを説明し、総合病院へご紹介しました。

 昨日連携病院から治療経過についての報告書を頂き、手術の結果は初期の子宮体癌がんとのことでした。


ポイント:子宮がんには子宮頸がんと子宮体がんがあります。同じ子宮という臓器に発生する癌ですが、それぞれ発生原因が全くことなります。子宮頸がんはヒトパピローマウイルスが原因でおこり、子宮体がんは主に過剰な女性ホルモンが原因となって発生するがんです。A子さんは閉経になってから個人輸入で若さを保つのに効くというサプリメントを購入して毎日飲んでいたそうです。成分詳細がわからないので今回の病気との因果関係は不明ですが子宮内膜を増殖させる物質を過剰に体内に取り入れると子宮内膜を人工的に増殖させ、子宮体がんを自分で作ってしまうことがあります。注意しましょう。


# by chikakinu | 2021-08-01 05:00  

無症状

23歳 女性 教員

 関東の大学を卒業し就職のためこの春仙台へ転居してきました。仕事が忙しくまだ当分妊娠の希望は無かったので大学時代からネットで購入したピルを内服していました。ネットでのピルの購入は気楽で簡単でしたが同僚から産婦人科を受診してちゃんと診察を受けてから処方してもらった方が良いと言われ急に心配になり当院を受診しました。

 ピルの希望位以外何も症状は無いとのことで本人は診察されるのが面倒な様子でしたが、ピルを内服するにあたり子宮や卵巣に異常が無いか確認する必要があることを説明し超音波検査を行いました。すると右卵巣におよそ9.5cmの卵巣腫瘍を確認しました。超音波所見からは皮様嚢腫(成熟奇形腫)と考えられました。腫瘍マーカーの採血検査を行い、MRI検査を行ったところやはり皮様嚢腫(成熟奇形腫)の可能性が高いと考えられました。そこでご本人に説明し、その場合縮小することは無いので手術が必要であるとお話し連携病院に手術治療のためご紹介しました。

 昨日連携病院から治療経過についての報告書が届き、腫瘍の核出術を行い卵巣は温存できたこと、病理組織の結果は成熟奇形腫であったこと、術後経過は順調で退院したことが記載されていました。


ポイント:以前にもコラムで「卵巣腫瘍はよほど大きくならない限りほとんど無症状です。」と書きましたがこのように何かの受診ついでに見つかることが多いのも卵巣の病気の特徴です。この方もネットでの薬の購入を続けていればまだまだ卵まだ卵巣腫瘍に気づかないまま過ごし、あまりに大きくなれば卵巣温存も困難であったことでしょう。


# by chikakinu | 2021-07-01 05:00