原発性不妊症
2024年 07月 01日
37歳 女性 主婦
妊娠を望み一年前から基礎体温をつけながら努力していましたがなかなか妊娠せず周りからのすすめもあって産婦人科を受診することにしました。
当院受診時超音波検査にて子宮卵巣に妊娠成立に影響を及ぼす病変は認めませんでした。そこでホルモン検査、感染症検査、卵管疎通性検査、精子検査など不妊症のスクリーニング検査を行うことにしました。ご本人の検査結果はすべて問題なくあとはご主人の精子検査を残すのみでしたがどうしてもご主人が検査に同意なさらないとのことで検査ができませんでした。そこで数ヶ月排卵誘発などの治療をしてみてそれでも妊娠しなければあらためてご主人に協力を依頼することとしました。内服による卵胞形成を行いながらタイミング法を4周期行いましたが妊娠は成立しませんでした。そこでもう一度ご主人に検査の必要性を説明しようやく精子検査を行うことができました。検査の結果は精子数が極端に少ない乏精子症でした。
そこで不妊専門病院にて治療することが望ましいと説明しご本人たちもそれを希望するとのことでしたので専門病院へ転院となりました。その後顕微授精などの治療により妊娠が成立。現在当院にて妊婦健診を行なっておりますが妊娠経過は順調です。
ポイント:妊娠が成立するためには卵子、卵管のほかに精子も必要です。そのために女性と同時に男性も検査をうけることが望ましいと考えます。
by chikakinu | 2024-07-01 07:00 | Trackback