子どもの食物アレルギーの予防と妊娠中の食事について

 子どものアレルギー予防のために妊娠中は食事制限をした方が良いかどうか妊婦さんからご質問を受けることがあります。今月は子どものアレルギーの予防のための妊娠中の食事についてお話しいたします。

 多くの方はピーナッツなどの食物アレルギーは口からその食べ物を食べることが原因となっておきると思っていることでしょう。しかし食物アレルギーは皮膚炎によりバリア機能が壊れ透過性の更新した皮膚から食物が体内に入りアレルギー反応が起きることがわかってきました。その一方、口から摂取した食べ物は拒絶反応をおこさないような働きをすることもわかってきました。これらのことからアレルギーをおこしやすい食物を子どもに与えないでいると余計に食物アレルギーの発症リスクを高めるのではないかと考えられています。 それではアレルギーの家族歴のある妊婦さんは妊娠中の食事をどのようにすれば良いのでしょう。食物除去は母体と児に対して有害な栄養障害を引き起こす恐れがあるため、食物アレルギー診療ガイドラインでは食物アレルギーの発症予防のために妊娠中の母体の食物除去を行うことを推奨してはいません。また児の腸内細菌の形成がアレルギー予防に重要であることもわかってきました。母体の腸内細菌が児に引き継がれて形成されますので、母体は便通を整えることが大事であると言えます。以上のことから妊娠中には食物除去は行わず腸内細菌を整えることを念頭においたバランスの良い食事を摂るように心がけましょう。

[PR]

by chikakinu | 2018-02-01 05:00  

<< 女性アスリートと健康 ためになる診療 >>